小学生のうちにプログラミングを習っておくのは意味が無いと思ってませんか?
確かに将来プログラマーになりたいわけでもないのにプログラミングを習っても仕方なさそうに思えます。
でもそんなことはありません!
プログラミングを習うことで、将来社会で活躍するための重要なスキル【思考力】を鍛えることができます。
この記事では、現役のシステムエンジニア(SE)である僕が、プログラミングを習うことの意味について徹底解説します!
プログラミングと15年関わってきた現役SEの僕だからこそ分かる重要な3つのポイント:
- プログラミングがなぜ意味ないと言われるかがわかる!
- 本当に身につけたい【思考力】の重要性がわかる!
- プログラミング教室に行くべき理由がわかる!
この記事を書いた人のプロフィール
大阪大学 工学部情報学科卒業 (4年間在籍)
大阪大学大学院 情報科学研究科卒業(2年間在籍)
大企業の社内SEに就職して数億円規模のシステム化プロジェクトリーダー(9年間在籍)
経験したプログラミング言語: Java, JavaScript, PLSQL, Python, C++, VBA, ABAP, MQL4, etc,.
大学生の頃からシステムに関わり、プログラミング経験も豊富です!
まさにITづくしの人生を楽しんでいる僕が、小学生のうちに習っておくべきスキルを徹底解説します!
小学生がプログラミングを習うことで身につけられる能力
なぜ「プログラミング習い事は意味ない」と言われるのか?
小学生がプログラミングを習うことが意味ないと言われている5つの理由
- 専門的すぎて習うにはまだ早いと感じる。
- 子どもが興味ないのに無理にさせることではない。
- いままでの学校の勉強に追加になり負担がかかる。
- プログラミングスキルの向上が目に見えにくい。
- IT技術は進化が早いので学んでもすぐ陳腐化しそう。
これらは確かに最もな意見ですね。
しかし現役SEからみて、これらの意見には「プログラミングを習うこと」に対する先入観があります。
「専門的すぎる」という意見にはプログラミングがかなり難しいという感覚を持っている人が多いことの表れですね。
一見難しくて楽しくなさそうなプログラミングですが、ゲーム感覚でできる教材が揃っているので子どもでも楽しく学べる環境を用意してあげることもできます。
そもそもプログラミングを習うことによる目的は、プログラミングができるようになることではないのです。
本来の目的はプログラミングを通して【思考力】を養うことに尽きます!
思考力を養うということどういうことか、文部科学省が公表している「プログラミング学習に関する手引き」も交えながら説明します。
文部科学省がプログラミング学習に期待している効果
小学校教育でプログラミングを学習することの意味について、文部科学省がまとめている手引きを要約してみました。
(文部科学省:小学校プログラミング教育の手引(第三版) より引用)
小学校教育でプログラミング学習を学ぶ5つの意味
- プログラミング的思考を学ぶこと。
- 現実の問題を解決する姿勢を育てること。
- 試行錯誤することの重要性を学ぶこと。
- 情報社会におけるIT技術の重要性を理解すること。
- プログラミングの楽しさや達成感を味わうこと。
これら全ての要素から読み取れる文部科学省のねらいは以下のように考えることができます!
「プログラミングで楽しくIT技術にふれあい、さらに思考力やチャレンジ精神を養える!」
確かにそれだとプログラミングを習っても良さそうですよね。むしろこれからIT技術を使いこなせないといけない世の中では必須のスキルです。
IT技術に触れ合って慣れておくことは将来的に必ず役に立ちます。
現役のSEである僕は毎日最新の技術をチェックしていますが、本当に日々新しいものがどんどん出てきます。小難しいIT技術でなくても、日常生活でもITを使ったサービスはかなり増えてきました。例えば「ネットスーパー」が良い例ですね。スマホでスーパーの商品を注文できて、それが家に届く!お年寄りにはかなり優しいサービスです。そういったサービスもIT技術を使っています。「ネットスーパー」を何の抵抗もなく受け入れ、サービスを利用するというのもIT技術を使いこなしていると言えるでしょう。
他にも、最新の技術を知っておけば解決できる社会の課題もたくさんあります。IT技術が進化していくスピードについていけないと、将来社会人になって働く時に圧倒的に不利になることだってあります。IT技術を使いこなすのは今や必須のスキルです。
現役SEから見たプログラミング学習の価値
僕はSEとして毎日IT技術と関わり、最近は数億円規模の大きなプロジェクトのリーダーもやっています。
自分で趣味でプログラムを書くこともありますし、仕事では人が書いたプログラムをチェックすることもあります。
そんな僕が考えるプログラミング学習の価値をまとめます。プログラミング学習は「パソコンを使ってプログラミングで何かを作れるようになる」ことが目的ではありません。
本当の目的は【思考力】を習得することにあります!
プログラミングについて学ぶことは、将来を見据えて思考力を鍛えるのに最適なのです。プログラミング技術そのものを身につけることがメインの目的ではないんです。
小学生のうちから【思考力】を養っておくことで、社会人になって要求されるすごく大事なスキルを身につけておくことができます。
【思考力】を養うことで得られるスキル
- 報連相を適切に行う
- 戦略的な思考をもつ
- 自分の頭で考えて判断する
- 新しい技術への適応能力
それぞれについて詳しく説明していきます。
報連相を適切に行う
社会人になると突然求められるようになるこの能力。組織で仕事を円滑に進めるために必ず必要なスキルです。
企業で働くのなら、簡潔にまとめて論理的に上司に報告・相談・連絡する力が求められます。
これができない人は組織の中で苦労することになります。
報連相の能力は、プログラミング以外ではなかなか習得できない技術です。国語の要約くらいが若干練習になりますが。。要約だけでは報連相はすることができません。
今起きている課題を論理的に【思考】してまとめてどのように報告するのかを考えなければなりません。
プログラミングを学ぶことによって、論理的に考える能力が鍛えられるので報連相の基礎能力を身につけることができます!
戦略的な思考を持つ
戦略的な思考とは、ゴールに向かってどのように行動していくか考える能力のことです。三国志では諸葛亮孔明が軍師として戦(いくさ)の戦略を考えて勝利に導く姿が描かれていますよね。そういった思考力は現代でも必要です。
プログラミングでは、作りたいもの(ゴール)をどのように組み立てて作り上げれば良いかをひたすら考えます。どのように作ったら簡単に作れるか、どのような組み立てにしたらわかりやすいか、自分で考える力を養えます。
先々のことを考えて「今どうするべきか」という戦略的な思考を身につけることができるのです。先々のことを考えて行動するスキルがあれば、社会でもかなり役に立ちます。
自分の頭で考えて判断する
世の中では日々色々なことが起きています。
社会人になると、さまざまな怪しい誘惑が増えていきます。
そのほかにも、深く考えないと分からないこともたくさん出てきます。
世の中は頭がいい人が勝手にルールを作って都合の良いように変えていきます(ドラゴン桜でそんなセリフがありましたね)。
そんなとき、自分の力で考えて行動することができると地に足ついた行動ができるようになります。
目先のことだけに捉われない、そんな思考力を身につけることができるのもプログラミングの良いところです。
新しい技術に対する適応能力
ITを使った技術はこれからもどんどん増えていきます。
ChatGPTなど、5年前は予想できなかった技術がどんどん発展してきます。
社会人になって業務で使うシステムも、すぐに新しいものに移り変わっていきます。競合他社に負けないように、最新の技術を導入して発展していかなければなりませんからね。
こういった目まぐるしい変化に適応できる能力は必須と言えるでしょう。
プログラミングという領域は、小学生にとってはこれまで経験することのなかった「新しいIT技術」そのものです。「未知の世界」に挑戦することで、どんどん発展していくIT技術に順応する能力を養うことができます。
プログラミングを習いにいくべき理由
小学校で学ぶプログラミングだけでは不十分
小学校でもプログラミングは習うことができます。しかし、小学校で習うプログラミングには重大な欠点があります。
小学校のプログラミング教育は面白くない!
他にもプログラミングを習うための機器など環境が整っていない学校もありますが、それは地域によってさまざまなのでここでは割愛します。
とても驚いたのですが、小学校で学ぶプログラミングの内容は算数や国語などの教科の中に混ぜ込まれていて「楽しく学ぶ」という点に欠けています。
これではプログラミングを学ぶことによる本当の価値を享受できません。
例えば、「正多角形を描くプログラミング」を学校で習うカリキュラムがあります。
ですがこんなプログラミングはSEになっても全く使いませんし、算数の内容に偏りすぎていて面白くありません。
「小学校におけるプログラミング教育実践上の課題」という論文でも以下のように指摘されています。
正多角形の作図をプログラミングで行うことでプロ グラミングを行いながら論理的思考力を身に付けられると示されているが,作図の仕方を理解することが目的であるならば,鉛筆と定規を使っての作図が最も有効であると考える。作図のポイントを踏まえたうえでプログラミングを行うことは,学習の目的が児童にとって分かりにくいものとなるため、慎重な配慮が必要である。」
引用:鳴門教育大学情報教育ジャーナル「小学校におけるプログラミング教育実践上の課題」
学校で習うプログラミングだけでは、プログラミングの楽しさを味わうことができません。そのため、子どもがプログラミング自体に苦手意識を持ってしまうケースもあります。
せっかくプログラミングを学ぶ機会があるのに、これではもったいないですよね。
2025年より大学共通入学テストには「情報」が追加されます。
小学生のうちからプログラミングに対しては苦手意識を持たないようにしておくべきですよね。
プログラミング教室で学ぶことで期待できること
プログラミング教室で習い事として学ぶ場合は「楽しく」プログラミングに接することができます。
プログラミングスクール独自の学習環境を使ってゲーム感覚で学べることができるので、夢中になって思考力を鍛えることができます!
一例として、ゲームの「マインクラフト」を通じてプログラミングを学習するカリキュラムも用意されています。
子どもの頃に楽しかった経験は将来にわたって覚えているものです。
せっかくプログラミングを学ぶ機会があるのなら、無駄にせずちゃんと身につけてほしいですよね。
小学生のうちからプログラミング教室で学ぶことで「思考力」の基礎を作ることができるのでおすすめです。
まとめ:プログラミング習い事の「真の価値」
プログラミング学習が重要視されてきているのは、不確実な将来に対して「自分で考えて対応できる能力」が必要になってきている証拠です。
IT技術の進歩が目まぐるしく、世の中にはたくさんの情報が溢れかえっています。
本当か嘘かわからない情報に対して、「自分で考えて」自分の人生をより良くするためにはどうしたらいいのか決めていかなければなりません。
プログラミングを習うことによって、小学生のうちに【思考力】を鍛えておいて幸せな人生を送ってもらいたいと思います。
プログラムを勉強するからといって、将来的にプログラマーになる必要はありません。
プログラミングは【思考力】を学ぶのに最適な教材です。ならばそれを利用しない手はありません!プログラミングを通して存分に学んでいきましょう。
そしてせっかく学ぶのなら楽しく好奇心を持って学んでほしいですよね。
それならちゃんと環境が整っているプログラミング教室に通っておくことをオススメします!