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大学入学共通テスト「情報」プログラミングで求められる能力を解説!

2021年10月、大学入試センターは令和7年度(2025年度)以降の大学入学共通テストにおいて「情報」を出題することを決定しました。

既存の「国語」「地理歴史」「公民」「数学」「理科」「外国語」に追加される新たな科目であるため、注目が高まっています。国公立大学受験の際は「情報」の選択が原則必須ことも影響し、早い段階で「情報」への対策を始める人が増えています。

本記事では、共通テストの「情報」科目に含まれるプログラミング知識について現役のSE(システムエンジニア)が解説します。「どんな出題になるかわからなくて不安」「どう対策するのかベストかわからない」という人は、ぜひご参考ください。

目次

大学入学共通テスト「情報」科目の内容・求められる能力

まずは、共通テストにおける「情報」科目の内容について解説します。具体的にどのような知識とスキルが求められるのか知り、必要な学習内容に目星を立ててみましょう。

「情報」科目の内容

画像引用元:新しい学習指導要領の考え方-中央教育審議会における議論から改訂そして実施へ-

新たに「情報」科目が新設された理由は、「問題の発見・解決に向けて、事象を情報とその結び付きの視点から捉え、情報技術を適切かつ効果的に活用する力を育むため」とされています。(※)

「情報Ⅰ」では、具体的に下記4分野に関する知識を習得します。

  1. 情報社会の問題解決
  2. コミュニケーションと情報デザイン
  3. コンピュータとプログラミング
  4. 情報通信ネットワークとデータの活用

「1.情報社会の問題解決」では、時代に合った情報を適切に収集し、問題をわかりやすく細分化しながら解決にしていく能力を育みます。

「2.コミュニケーションと情報デザイン」では情報を整理してわかりやすく伝える方法を学び、情報をもとにしたスムーズなコミュニケーションスキルを習得します。

「3.コンピュータとプログラミング」では、具体的にコンピューターに指示を出せるプログラミングスキルを磨きます。「情報」科目が必修化されたのは2023年度であり、当初はプログラミングを含む「情報の科学」と、情報を正しく読み解く「社会と情報」のどちらかを選択するようになっていました。「情報Ⅰ」ではこの2科目を統合し、プログラミングやデータ分析について学ぶことが必須となっています。

「4.情報通信ネットワークとデータの活用」ではデータに基づいた意思決定をする方法を学び、データの活用の方法を探ります。

(※)引用:文部科学省「情報活用能力の育成」

「情報」科目の意義

もともと「情報」科目ではデータ活用やWebページ制作の手法を学ぶことが中心でした。しかし近年は便利なAIツールやWeb制作ツールの活用により、誰でも手軽にデータ活用できるようになっています。今後はよりカスタマイズされたデータ活用をするため、自らプログラミングするスキルや膨大なデータ解析にまで挑戦できるスキルが求められるようになるでしょう。

これに伴い、全国の高校生がプログラミングやデータ分析に触れる機会が必要とされ、「情報」科目の改定がおこなわれました。共通テストに「情報」科目が追加されたのも、こうした時代背景を受けてのことと言えるでしょう。

すでに日常生活のさまざまな場面でデータのやり取りがおこなわれており、情報の理解と活用は必要不可欠だからこそ、「情報」への注目度が上がっています。

「情報」科目のサンプル問題

画像引用元:大学入試センター「情報サンプル問題」

大学入試センターでは「情報」科目のサンプル問題を公開しているので、あらかじめチェックしてみましょう。下記で、サンプル問題の全文を閲覧できます。

試作問題では、下記のような構成で「情報Ⅰ」が作成されているとわかります。

問題数大問4題・小問題計19問
時間60分
回答方式マークシート方式

試験時間で割ると、単純計算で1問あたり3分程度で回答しなくてはいけないとわかります。ただし問題文が長めに設定されている大問や計算が必要な小問も多いので要注意。
他の数学などの科目と同様、前半の知識問題をスムーズに回答し、後半に時間を割く必要があるので注意しましょう。

最も配点が高いのは「3.コンピュータとプログラミング」であり、100点満点中46点を占めています。オリジナルの日本語対応言語DNCL(共通テスト手順記述標準言語)が活用されているため、一朝一夕での学習では対応できません。普段からプログラミングに関する問題演習をしておくことが大切です。

ちなみにこのような知識については、現役SEの僕は大学になってから学んでいました。さすがに高校生向けに少し優しめにアレンジされていますが、「従来は大学生が学んでいたレベルを高校生に要求している」という点に驚きました。

それだけ「情報」分野がこれから必須の知識であると国が判断したんでしょうね。。

プログラミング教室に通うメリット

共通テストに「情報」科目が追加されたことだけでなく、小中学生に対するプログラミング学習が必修化されたことも影響し、学生のプログラミング教室利用が増えています。

プログラミング教室では、入試を見据えてアカデミックな問題に挑戦することも、趣味を兼ねて楽しくプログラミングを学ぶことも可能です。ここではプログラミング教室の重要性と、利用するメリットを解説します。

  • 楽しんでプログラミング学習ができる
  • 将来的に入試対策として活用できる
  • 総合型選抜(AO入試)等にも活用できる

楽しんでプログラミング学習ができる

ほとんどのプログラミング教室では、まずプログラミングを身近に感じてもらうためゲームや遊びを取り入れた学習カリキュラムにしています。小学生でも無理なく学べるよう「楽しさ」を重視されており、「勉強をやらされている」という感覚なく自然に挑戦できるようになるのがメリット。遊んでいるうちにITリテラシーやプログラミングスキルが身につくので、一石二鳥の学習法と言えます。

また、ゆくゆく本格的にプログラミングを学び始めたとき、「教室で習ったあのゲームはこうやって動いていたのか!」というひらめきを得られるのも大きなメリットです。座学での学習に、手を動かすことで得られた実践的な知識や経験をリンクさせることで、学習効果はさらに高まります。

将来的に入試対策として活用できる

プログラミング教室で少しずつカリキュラムを進めていくと、将来的に入試レベルのプログラミングに挑戦できるようになります。例えば下記のようなことに挑戦できるので、チェックしてみましょう。

  • 教室で実際に「情報」科目の問題を解いてみる
  • 入試問題の解説を受けながら模擬演習する
  • プログラミングに特化した予備校として活用し合格可能性を上げる

プログラミング教室には現役エンジニアやプログラミング特化型の講師が多数在籍しているため、一般の予備校では難しい入試対策もできます。

また、プログラミング教室では積極的に「情報」科目に関する入試情報を集めており、受講生の情報収集を手助けしてくれます。「情報」科目での受験はこれから始まるため過去問がなく、手探りでの対策になりやすいからこそプロを頼ってみるとよいでしょう。

総合型選抜(AO入試)等にも活用できる

総合型選抜(AO入試)とは、入学試験当日の成績だけでは把握できない、多面的な能力をもとに合否を判断する入試形態です。受講生の意欲・熱意・興味・関心やこれまでの取り組みなどを行動で判断する入試携帯でもあり、面接やポートフォリオの内容が重視されます。

データ活用やAIへの注目度が高まっている昨今、プログラミング分野で総合型選抜(AO入試)要綱を設ける大学も増えています。例えば慶應義塾大学理工学部・総合政策学部・環境情報学部(SFC)の総合型選抜(AO入試)を受ける場合、学外でのプログラミングコンテストやプログラミング関連のポートフォリオを活用できます。

プログラミング教室ではオリジナルのコンテストやイベントを開催していることが多く、自分のアイディアを外に向けて発信できる機会が用意されています。自分の思考を整理し、成果物として形にするスキルは、まさに大学が求めている力と言えるでしょう。チャンスを多くするという意味でプログラミング教室を利用する人も増えており、多彩な活用法があるとわかります。

プログラミング教室の選び方

次に、プログラミング教室の選び方を解説します。プログラミング教室は年々増えていますが、自分に合った教室を選ぶことが何よりも大切です。

迷ったときは下記を参考にしながら、プログラミング教室の比較・検討を進めましょう。

  • 学習カリキュラムの内容
  • 教材の質
  • 講師の質・経験
  • クラスの規模
  • 受講料

学習カリキュラムの内容

一口に「プログラミング教室」と言っても、教室ごとに学習カリキュラムは大幅に異なります。遊びメインのプログラミング教室もあれば、遊びから入って入試対策まで踏み込めるプログラミング教室もあります。事前に入会から数年後に挑戦できるカリキュラムまでチェックしておくのがポイントです。

入試対策を視野に入れるのであれば、基本的なプログラミング言語・アルゴリズム・Web開発・ゲーム制作などがカリキュラムに含まれているかを確認しましょう。いずれも網羅することができれば、入試に必要な最低限の知識が身につきます。

教材の質

どんな教材を使ってプログラミング学習するのかチェックし、自分にとって使いやすそうか判断します。内容はもちろん、教材のタイプを確認しておくのもポイント。紙のテキスト、オンラインテキスト、動画や音声など、教材のタイプも多様化しています。

また、複数の受講生で模擬プロジェクトに挑戦できるプログラミング教室もあります。エンジニアとして働く場合を想定した実践的なカリキュラムであり、相互コミュニケーションを取りながらプログラミングができるので、独学では難しい学習法を実現します。

講師の質・経験

どんな講師がいるのか、プログラミング教室ごとの特徴を確認します。現役エンジニア講師、理系出身の教育者、プログラミングの専門家など属性もさまざま。公式HPに掲載されている内容だけでなく、プログラミング教室の求人をチェックして「どのような人が働いているか」を見ておくのもおすすめです!

求人に「プログラム経験のある人」などが書かれていたら、その教室は専門的な人を講師として雇っていることがわかりますからね。逆に、「未経験歓迎!」なんて書いてある求人をしている教室は要注意です。講師にプログラミング未経験の人がいる可能性があり、詳しく教えてくれない可能性があります。。

また、実際にプログラミング教室の体験授業を受け、相性の良し悪しを見ておく方法もあります。受講して「わかりやすい」「楽しそう」と思う純粋な興味が刺激されるプログラミング教室であれば、長続きする可能性が高いです。

クラスの規模

1クラスごとの人数や年齢層を確認します。原則として完全マンツーマンのプログラミング教室もあれば、5~6人1クラスの少人数制集団授業型にしているプログラミング教室までさまざまです。また、集団授業のプログラミング教室でも別途マンツーマンで指導できる場を設けていたり、質問対応や補習に対応してくれたりする場合もあります。

完全異年齢型のクラス運営をしているプログラミング教室では、小学生から高校生までが同じ場所で学ぶこともあります。学年の枠組みだけにとらわれることなく、スキル次第でどんどん上を目指せる環境だとわかります。

受講料

毎月発生する受講料の他、入会金・教材費・施設運営費・その他講習や資格試験対策に関する費用なども全て可視化しておきましょう。「月謝は安いがオプション費用が高額すぎた」などの落とし穴がないか確認します。年間でかかるトータルコストがわかると費用面の見通しを立てやすく、無理なく利用し続けられます。

その他、万が一退会するとなった場合の違約金・解約手数料なども確認しておくのが理想です。
入会してから後悔することのないよう、金銭面含む規約部分にはしっかり目を通しましょう。

まとめ

共通テストにおける「情報」科目はこれから始まるからこそまだまだ情報量が少なく、どのような対策をするべきか不透明で不安に駆られることも多いです。一般的な予備校や市販のテキストで対策するとしても、わからないことが出てきたときに聞ける相手がいないと時間をロスしやすくなるため注意しましょう。

プログラミング教室では、楽しくプログラミングを学びながら入試レベルにまでスキルアップさせるカリキュラムを構築しています。子ども向けプログラミング教室「QUREO」でも中高生を対象としたプログラミング指導を受け付けていますので、将来に向けて対策しておきたい人は問い合わせてみましょう。

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